描彩には、各系統・各工人の個性や持ち味が、特に色濃くあらわれます。さらには、その時々の心模様や筆遣いの呼吸が、仕上がりを大きく左右するといっても過言ではありません。
こけしに使われる主な色は、赤・緑・黄の3色と墨、時には紫や朱なども用いられます。描彩の手法は、手描きと線描きの二種類があります。「手描き」は、文字通りフリーハンドで、絵を描くときと同じように行う方法で、鬢(びん)、眉、眼、鼻、口、そして草花などの胴模様を描きます。とりわけ眼は、こけしの生命(いのち)といわれ、ある工人は息をつめてひとおもいに描きあげ、またある工人は夜静かな時間を選んで、身をひきしめ、心を込めて筆を運びます。
「線描き」は、胴または頭をロクロに据え付けて、その回転を利用して、縞模様を描くもので、この方法で描かれた模様はロクロ線模様と呼ばれます。
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